ある地方自治体より、地域活性化の為のイベントコーディネーター養成講座、全6回の委託を受けるにあたり、講師をさせて頂くうえでの、全体的な進め方について、以下のように考えてみました。
自治体主導の住民向けイベントは、「地域のコミュニティー促進、地元資源の再認識および、それらに触れることで、私たちの街も捨てたものじゃない、まだまだいける。」という奮起を促す事、などを考えて企画されることが多いのですが、その企画が固まった後に、市民などへ、運営に関しての協力者を募り、準備をして実行するというスタイルになりがちです。
これでは、運営に協力している市民からすると、決められた内容を、事故がないように運営するだけで、何の創造性も働かずに単なる作業者となり、満足感も一体感も感じられないのは当然のことです。
(イベントに限らず、地域振興の各施策についても、行政側が単独で企画して予算どりをした後、民間にいろいろ協力を求めるというのも同様です)
そこで今回は、有志の市民が企画段階から参入し、自らが企画するという推進方法でお願いしました。
テクニックや仕掛け方法を教えてほしい。と言われますが、そもそも、そのイベントを行う本質は何なのか、という基本部分をしっかり認識し、共有していなければ、表面だけの薄っぺらい内容になってしまいます。
こんな事は当然、わかってる。と思っていても、意外とできていないのです。
(一般的には、開催目的という項目で、立派な最大公約数的表現をしていますが、果たして、本当にそうですか・・・? と言いたなることもあると思います)
民間の取り組みにしても、行政も地域団体も、すべてのことに対して、
「本質は何なのか?虚像ではないか?」
「どうあるべきか」
「手法論いわゆるHow Toばかりに目が行ってないか?」
このようなことを、お互いが理解しあって進めることで、チームの結束力もUPしますし、基本がブレていない事から、より有効的なアイデアが出てきます。
無駄な時間のように思われますが、あらゆる事において、実は一番大事な思考なのです。
今回のテーマに従って、それらを意識しながら、地域資源の洗い出しを行い、それらの融合を検討しながら、イベントを企画・推進していきますので、仕掛けやテクニックについては、自ずから自然なアイデアが湧き出てくる事が多いのです。
(でも本当にやりたい事をやるためには、行政の協力を得なければできない事も多くあります。ですから、この自治体様のように、職員の方に一緒に入っていただいてチームをつくり、一緒に取り組んで頂くことで、お互いに気づきが生まれますし、同じ目的に向かって進む事から、仲間意識が生まれてくるのです。こういう体制を作れれば、なんでもできますし、同じ思考をもった人も集まりやすくなります。・・・・この自治体様の職員担当者は、特に熱いものを感じました。まさしく本質がわかっている職員の方と知り合えたのが、私にとっても幸せです。)
「How to」については、マーケティングの本やWEBを見れば、ほかの事例も含めて、いくらでも探せます。
そんなことをお話ししても、それこそ私自身が「How to」を教えていることになり、本質が間違っていますので、あくまでも自己誘発的に取り組める考え方と環境をつくる事により、あらゆる取り組みに接する場面で、そういう考え方ができる人になってもらえれば素晴らしいと考えています。
やり方、手法を学んでも、そこには、それ以上の何も生まれません。
その本質をしっかり突き詰め、どうあるべきか、どうすべきかを考える癖をつければ、仕事においても、何につけても、きっと役立ますし、人を巻き込む力を持つ(いい意味で)人間になれると思います・・・。
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