産官学連携について

産官学連携については、最近、様々なところで脚光を浴びています。産官学連携は多面的な側面を持っていますが、私は普段、地域活性化活動をしている事から、地域活性化の観点から、基礎自治体を中心とした産官学連携を推進したいと考えています。

地方では、観光流入人口の増大や、就農者増大の取り組みをしている事例が多いのですが、その他の取り組みも含め、若者をうまく引き込めてない事をいつも残念に感じます。

首都圏にある大学のインターン生と議論したりしますが、大人が思っている以上のポテンシャルを持っている事に感動します。

社会での経験値は確かに不足しているかも知れませんが、「純粋な考え方ができる。」とにかく「吸収が早い。」「フットワークが軽い。」という最高の人材です。

昨今の大学内で行われている学生向けセミナーでは、就職支援の一環で、起業家によるセミナーや企業論などを提供している事例が多いのですが、今後は、そのメニューのほかにも、社会貢献活動についてのセミナーや考え方を冗長するメニューを大学に取り入れるべきと考えます。

地域活性化は、現代社会において最も複雑化した課題であり、全てがクリエイティブな思考と行動が必要な分野であります。

私はこれを、あえて「地方活性化活動は地域価値創出事業である。」と位置づけています。

この事業は如何に多種多様な観点から物事を見なければいけないか。という事を理解して欲しいと思います。

机上で起業論のみをマスターさせて社会に出すのでは、あまりにも無責任であり、大学では、もっと学生の視野をひろげ、多角的な見方ができるメニューとして地域活性化や社会貢献活動についての講義を実践して欲しいと考えます。

地域活性化活動にも単なるボランティアや様々な社会貢献活動がありますが、全ての基本事項として以下のような事柄を確認する必要があります。

そもそも、企業と地方自治体との違いは何なのか? 
大きく分けると、①目的が違う ②慣習が違う ③使えるリソースが違う。と言えますので、基本的には、何もしないで両者が合致する事はありえません。
そこで、それらを融合させる考え方やプラットフォームが必要になります。

・次に住民の本当の利益とは、何なのか?
・更には、地域資源と呼べる物は何なのか?
・地域における歴史や慣習はどうなのか?
・現状の取り組みにおける批判はどうなのか?
・地域経済において、どういう組織があり、どういう活動を推進しているのか?
・その組織の対立や過去の流れはどうだったのか?
・流出人口増加の原因は何なのか?
他多数のチェック項目があります。

そして、この分析の次に行う事は、様々な現状を踏まえ、現在、行われている施策が、
・ うまく行っているのか?
・ なぜうまく行かないのか?
・ なぜ、その施策をやろうと考えたのか?
・更には、施策が単発で終わっていないか?
・シナジー効果を生み出す仕掛けになっているか?
などの議論になります。
 当然、ここには定量的な物もあれば、定性的な物も混在します。

ここまで見てくると、必ず「あること」に気付きます。
「あること」とは、すなわち、そもそもの「本質」は一体、何なのか?というレイヤーに突入します。
 
実は、この本質論というのが、起業家にしても財界人、政治家すべての人々に必要な事であります。

今、事業や取り組みが、予定通り進んでいても、それは、虚像ではありませんか?
物事の「本質」をみて取組んでいますか?

大人でしたら、この言葉の怖さを理解しているはずです。

続いて、それは、単なる手法論ではありませんか? 手法論を学んでも同じ環境下では役に立つかもしれませんが、パラメーターが変われば、役に立ちません。
すなわち、「あるべき姿・ありかた」を最初に勉強しなくてはいけません。

更には、組織論で言うところの意思疎通やビジョンの共有なども重要なファクターでありますので、様々な分野の知識を必要とするのが、「地域価値創造事業」といえます。

実際の地域活性化活動においては、更に現場対応の重要性や、資料数字でなく自分の目や肌で確かめる。という事の重要性にも触れることになります。

地域貢献活動、地域価値創造事業という分野は、必ず、学生に気付きと刺激を与える分野ですので、一人でも多くの学生に、学んでいただき、一緒に日本を元気にしていきたいと考えています。

もし、ご興味がある方は、お声がけください。

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  1. 2017/2/17

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