本日は、鳥取県にある自然豊かな人口1万人強の、知的で素晴らしい町長様とお話しさせて頂きました。
地域課題には多くの種類がありますが、今回は地元が抱える課題解決の考え方、民間との協業のあり方を前提とした「行政主導でやる事と行政主導でやるべきではない事」について意見交換させて頂きましたので、その一部をご紹介します。
地方行政が抱える課題の一部には、人口減・高齢化にともなう対応。地域の環境問題に伴う対応。そして再生エネルギーに対する対応など様々です。(ほかにも多数ありますが)
そのような中、行政が行うべき施策としては、目先の事や一時的に大きな成果のでる派手な取り組みを推し進めるのではなく、5年・10年・15年先をみて、今、何が必要かを考えなくてはいけません。
民間企業であれば、多大な利益を上げるために十分な計画を練って資本投入してきますが、事業がスタートして、想定範囲外の収支状況(採算割れ)になってしまうと、こんどは損失の最小限化に動き、最悪は資本を引き揚げる事でしょう。
そのような単発的な事業になりがちな手法では行政運営はできませんので、公共性の高い事業について、いかにコストを掛けずに、投資効果の波及効果が地域経済にどういう影響を与えるか、そして予期せぬ環境変化が起こる可能性についても検討しながら、新しいモデルを考えて対応をする事になります。
行政としては、取り組みたい分野を中心とした事業を行う民間企業があったとしても、行政から持ちかけて、事業化してもらう事はできませんし、やるべきではありません。
民間企業がやる気になって、頑張ろうとするときに、それが、行政の抱える課題解決の一端を担う可能性があるならば、そこに補助を出す。という流れには問題はないですが、行政側で絵をかいて、やってみないかといっても、うまくいかないのは明確です。(指定管理は別)
地域の民間企業は、公共投資にからむ事業業者以外、比較的、行政に相談へ来ることが少ないという事でした。
これは市民性というか町民性なのかも知れませんが、行政側は長期にわたる目線で課題解決をする為に、日々、頭を使っているので、自分の考えているモデルが、その方向性に関連する事業であれば、お互いがこれから費やすコストや時間を含めたリソースをうまく共有する事ができます。
行政側も、そのような提案には積極的に乗ってくれる事が高いので、民間企業も地域行政の課題と方向性を認識することで、連携を取る手法を考えることが重要であり、それが地域活性化の源にもなると思います。
今、お付き合いさせて頂いている各地域の自治体職員の方々の話を思い出してみても、地域を良くしようと考えている所ほど、民間からの知恵やアイデア、行政に対する要望を含めた連携を望んでいます。
でも、あくまでも民間主導で行う事業に行政が補助という形には変わりありません。
ですから、もっともっと、民間企業は地方自治体と連携をしていくべきと思います。
また、行政レベルから見た時には、地域にある企業も大事な地域資源です。
極端な言い方をしますと、その地域にある各企業のリソースはみんなで共有すればよい。
各々の企業が同じような無駄なコストを掛けなくていいように誘導するという事です。
この考え方は自治体の担当者が、地域にある様々な企業のノウハウや保有している機械類、特徴的な技術力を把握してこそ、できる技と考えます。
民間も自治体も、もっとお互いを理解・連携して、共に自己の責務の本質を全うすることで、さらに地域を活性化させていく事は可能と考えます。
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